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希望の家【パン工場】

皆さんは、以前えすぽあーるというお店が上都賀総合病院の隣にあったのをご存知ですか?

 

えすぽあーるでは、パンやマフィン、パウンドケーキが売られていました。

 

鹿沼市の障害者施設「社会福祉法人  希望の家」さんで作ったものをえすぽあーるで販売し、お店には交代で常に職員さん1名と知的障害のある利用者さん1名がいて、お会計や袋詰めなどの対応をしてくれました。

 

そこで母がよくマフィンやパウンドケーキを買ってきてくれたのを覚えています。

 

母は「良い材料を使っていて、障害者の方達が丁寧に作ったものだから美味しいんだよ」と、とても気に入っていました。

 

私も大好きで、大人になってからは自分でパウンドケーキやマフィンを買いに行っていました。

 

パウンドケーキは乾燥しないようにビニール袋に入れられていましたが、レジに持っていくと利用者さんが 新しいビニール袋に丁寧に入れ直してくれました。

 

その一手間が嬉しく、ゆっくりの動作ですが、その様子を見守る職員さんの温かい眼差しと利用者さんの真剣な眼差しがとても印象的で、あれから20年位経ってもその時の光景をよく思い出します。

 

もう一度、あの真剣な眼差しと美味しいパンを作っている所を見たい。

 

そんな思いで、パン工場のある武子希望の家さん(以下敬称略)に取材依頼をしました。

 

そして、関東が梅雨入りしたある日、 取材依頼を快く受け入れてくれた希望の家に伺いました。

 

案内してくださったのは施設長の中津さん。

 

えすぽあーるの追記ですが、施設長の中津さんによると、軽食も提供していたお店だったそうです。

 

たしかに、テーブル席が少しだったけどあったなぁと店内の記憶が蘇ってきました。

 

そんな話をしながらパン工場に到着。

 

まず、消毒をして入らせてもらうと、清潔で大きな作業台が目に入りました。

 

ここでパン工場で働く方達の紹介を。

希望の家ではパン班と呼び、職員さん3名利用者さん6名の計91日約300個のパンを作っています。

 

※施設内での写真撮影は施設長に許可を頂いています

 

1作業台の写真

 

ちょうど皆さんで食パン生地を捏ねているところでした。

利用者さん達の真剣な様子に釘づけになり、写真を撮るのを忘れてしまいました!

 

あっという間に生地が捏ねあがり、利用者さん達は作業台を綺麗にし始めていました。

その手際の良さにびっくりです。

 

2ラベル確認

 

利用者さんは商品のラベル管理も。間違いのないように念入りにチェックします。

 

3アルミカップのパン

 

他の利用者さんたちも、作業台が綺麗になったらすぐに次の作業に。本当に手際がいいです。

次は何をすればいいのか分かっているので、動作も無駄がありません。手を抜く事もありません。

 

なにより、作業台がとても清潔ですね。

 

4リーダー機械操作

 

こちらがパン工場のリーダーであり、職員の齊藤さん。この工場の細部まで確認しながら、ひときわ手際よく作業しています。

 

5受け取り(ケースに入れる)

 

利用者さんと連携プレー。

 

6ケースを運ぶ

 

流れ作業もばっちりです。

 

7器具ピカピカ

 

置いてある調理器具もどれもピカピカです。

 

8発酵器

 

こちらはパン生地を発酵する機械です。

それぞれ生地を成形したものをれますが、利用者さんにわかりやすい様にアニメなどの絵が貼ってあります。

中も見せていただきました。

 

9発酵生地(1)

10発酵生地(2)

 

この状態から2.5倍膨らむそうです。

とても綺麗に成形されています。

 

さてみなさん、何のパンかお分かりになりますか?

 

11 生地捏ね器

 

ちょっと戻りますが、生地も手作りで、専用の機械で捏ねており、状態を常にチェックしていて、氷を入れたり温度調整にも余念がありませんでした。

 

12 干葡萄煮

 

パンに入れる干し葡萄もここで煮ていました。

生地からパンの中に入れるものまで手作りなんですね。皆さんの作業はやる事がたくさんあります。

 

パン班の勤務時間は、職員さん8時間(6:00出勤)、利用者さん6.5時間(8:30出勤) だそうで、職員さんの朝は早いですね。冬は大変そう。

 

ちなみに、こちらの施設でパンを作り始めたのは約35年前。

希望の家の寮で出す食パンを焼き始めた事が始まり。県内の障害者施設では初めてで、その後は他の施設が見学に来て作り方を指導したそうです。

 

次に、焼き上がって袋詰めされたパンも見せてもらいました。

 

13 食パン袋詰め

14 揚げパン

15 高校で販売パン

 

市内の高校に持って行くパンの中には"ヤンニョム鳥からサンド"や"プリン風ホイップデニッシュ"などオシャレなパンも。

 

これらは、直売所、鹿沼市内の県立高校4校、児童会、保育園、老人ホーム、御殿山病院で販売されるそうです。

私たちが手軽に買えるのは以下のお店です。

 

  • まちの駅  新・鹿沼宿
  • 農産直売所  あぜみち鹿沼店
  • 野尻直売所
  • JAかみつが落合直売所

 

ここで、私が時々希望の家のパンを買っている 「まちの駅 新・鹿沼宿」に行ってきました。

 

まずレジの後ろ側にパンコーナーがあり、左側一画に 希望の家のパンが売っています。

 

16 まちの駅新鹿沼宿パン売り場

 

※まちの駅  新・鹿沼宿の駅長に撮影許可を頂きました。

 

17 まちの駅パン買い物

 

どれも美味しそうで、ついついたくさん買ってしまいます。

 

18 まちの駅外の机

 

まちの駅  新・鹿沼宿の広場で食べるのもいいですね。

 

19 アップルロール

 

先程の発酵する前のカップ入りの生地は、このパンでした。

私が大好きなアップルロール、りんごがぎっしり詰まっていて生地もふわふわ。すごく美味しいです!

やはり人気商品みたいです。

 

20 ピザパン

 

こちらのピザパンも少しレンジでチンしてからトースターで焼くと、絶品です!

いろいろ紹介したいですが、ぜひ皆さんお好きなパンを選んでみてください。

 

また作業場の様子に戻ります。

 

21 パンが並んでる作業台

 

 等間隔に並べられたパンの中には何かをつめるのかな?ワクワクします。

 

今回、皆さんの真剣な眼差しと美味しいパンを作る所が見たいと思い、取材を依頼させていただきましたが、快く受け入れていただいた希望の家の方々に本当に感謝です。

 

取材受け入れはなかなか容易な事ではないのに、かく迎え入れてくれた事に本当に感動しました。

 

また、利用者さんの真剣な様子や私がパン工場に入って行った時の笑顔が忘れられず、まだ胸に焼きついています。この記事を書いてる今もまた思い出します。

 

22 利用者さん笑顔

↑こちらを見てニコッと笑ってくれてます。

 

そして、美味しいパンを一から丁寧に作っている様子を見させてもらったら居ても立っても居られず取材の次の日に買って食べた希望の家のパンは、今までより更に美味しく感じました。

 

これでこの取材終わらせるのはすごくもったいない出来事が。

当初、パン工場取材依頼だけでしたが施設長のご厚意により他の作業場なども案内していただく事ができました。

 

なので、続編としてまた記事の続きを書きたいと思います。

 

それではまた!つづく。

 

23 魔女の宅急便キキのパンリース

 

【社会福祉法人  希望の家】

障害者支援施設、多機能型事業所、障害者相談支援事業、グループホーム他

〒322-0007

鹿沼市武子1566

TEL.0289-64-3011(代表)

 

ライター  mari.mari


掲載日 令和4年7月15日
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