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かぬまブランド “ さつき ”

みなさん“ さつき ”を知っていますか?

 

5月になると街路樹や家の生垣などで咲いているピンク色の花

そうあれが“ さつき ”です。

 

あの花を見てもいまひとつ魅力を感じませんよね。

しかし、さつき展に出品されているさつき盆栽を観たら、みなさんもきっとイメージが180度変わると思います。

 

そうそう「鹿沼市シンボルキャラクターベリーちゃん」もさつきの帽子をかぶっていましたね。

 

べり

 

今年の鹿沼さつき祭りの初日(令和6年5月25日)

出品されている素晴らしいさつきの観賞をしに鹿沼市花木センターへ足を運びました。

 

私自身、20年ぐらい前にホームセンターで初めて買った1本のさつきによって、いっときさつきにはまり多くのさつきを育てていました。今では残っているさつきは少なくなってしまいましたが、初めの1本は今も頑張ってくれています。

 

品種は「薫風」、爽やかな薄紫単色の花が咲きます。

人気がある品種のため、当日も花木センターで販売されているのを見かけました。

(1)IMGP1501

(MYさつき「薫風」)

 

 

それでは、今年のさつき祭りをリポートします。

3年ぶりの鹿沼さつき祭り、展示会場に入ると約200鉢ほどのさつきが綺麗に咲き競っていました。

愛好家のみなさんが丹精を込めて咲かせたさつきは、どれもこれも素晴らしいものでした。

 

まずは、最高名誉賞「内閣総理大臣賞」を受賞したさつきを紹介します。

品種は「白琳」です。

樹形がとても整っていて、凜とした花が各枝棚にまんべんなく咲いていました。

さすが最高名誉賞ですね。

(2)IMGP1494-1

(内閣総理大臣受賞樹:品種「白琳」)

 

 

次に私が心惹かれた2点を紹介します。

1つ目は「五光」という品種です。

なんと言っても、ピンク・鴇色・赤の花がとてもバランス良く樹いっぱいに見事に咲いていました。

樹の幅も1メートルぐらいはあったでしょうか、本当に素晴らしかったです。

(3)IMGP1495

(品種「五光」)

 

 

2つ目は「光琳」という品種です。

ピンク単色のさつきですが特徴の尖った花(剣弁咲き)が凜と見事に咲いていて、根の張りも素晴らしく、また、樹の形(流れ)も素晴らしかったです。

(4)IMGP1496

(品種「光琳」)

 

 

3年ぶりに素晴らしいさつきを観て

ここに出品されているようなさつきを咲かせてみたいなあという思いに駆られた私は

翌日、4年前に花木センターで買ったさつき(品種:明美の月)を来年こそは立派に咲かせよう(今年は蕾を虫にほとんど食べられ15輪ほどしか咲きませんでした)と奮い立ち枝の剪定をしておきました。

(5)DSC_7248

(剪定して1か月を経過したMYさつき)

 

 

さつきは、とても不思議な植物です。

1本の樹から白とピンクなど2色の花が咲くもの

白とピンクと赤の3色の花が咲くもの

花の形も様々、葉の形も様々、盆栽の仕立て方も様々(模様木、文人木、自然樹形など)、とてもバラエティーに富んでいます。

 

また、毎年新しい品種が登録されており

色々な品種を交配させて新しい花を作る方がいるほど本当に魅力的な植物です。

(6)IMGP1500

(バラエティーに富んださつきたち:盆養木部門)

 

 

(7)IMGP1498

(バラエティーに富んださつきたち:花物部門)

 

 

最後に私の【さつき】の思い出などを。

 

私が小学校低学年のころ、親戚の家にいくと鉢に植えられたさつきが整然と並んでいました。

そのころは日本全国で空前のさつきブームが巻き起こっていたころですね。

 

また、私がさつきにはまっていた20年ほど前の鹿沼さつき祭りは

駐車場を囲むようにさつきの売店が並び、屋外展示会場の出品棚もあと2~3列ぐらい多く並んでいて今とは比べものにならないぐらい盛況でした。

 

新型コロナウイルスの影響や愛好家の高齢化などにより

出品されるさつきが少なくなっているのを見ると少し残念に思います。

 

 

しかし、世界に目を向けると「BONSAI」ブームが到来していると耳にします。

さつき盆栽もヨーロッパなどでは大変人気があるようです。

 

さつきを育てるには植え替え、消毒など大変な面もありますが

1年間大切に育てた成果として、綺麗に咲き誇る姿を見たときは大きな喜びがあります。

 

みなさんも、来年は鹿沼さつき祭りに足を運んで、さつきの魅力を感じてみてはいかがでしょうか?

併せてお好みの樹を見つけて育ててみませんか?

 

鉢で育てるのが大変かなと思う方は庭木として植えてもいいと思います。

5月(皐月)の庭を必ず華やかにしてくれますよ。

 

かぬまブランド“ さつき ”は、今では輸出もされていると聞きます。

国内でも第2次さつきブームが到来し、さつきの聖地「鹿沼」がふたたび脚光を浴びる日が来ることを願っています。

 

 

 

ライターTOCHIGI好き


掲載日 令和6年7月18日