鹿沼秋まつり【2日目】
前回の記事に引き続き、
今回は鹿沼秋まつり2日目の記事をお届けします。
こちらは、麻苧町(あさうちょう)の屋台です。
(私は、囃子方として、この屋台に乗っています。)
▲2日目は7時30分に屋台蔵前を出発します。
まずは、麻苧町の町内を曳き回した後に、
屋台に乗っている日吉囃子保存会の地元である日吉町へと向かいます。
なだらかな上り坂になっていて、ここまでは交通規制がされていないため、慎重に屋台を曳いて日吉町にやってきました。
▲日吉囃子保存会のお囃子も一段と軽快に響き渡ります。
麻苧町と日吉町の自治会の方々の先導により、毎年休憩所として立ち寄らせてもらっている日吉町の食堂(大阪屋さん)までやってきました。
町内の方々が待機していて、彫刻屋台が来るのを楽しみにしていました。
休憩後は、軽快なお囃子の音色と共にひょっとこやおかめの踊りを披露しました。
お囃子や踊りが終わると名残惜しいですが、再び今宮神社表参道入り口に戻ります。
麻苧町若衆副頭の交通誘導のもと、帰りも慎重に屋台を動かします。
また来年、ここまで麻苧町彫刻屋台が来られますように。
日吉町から今宮神社表参道に帰るまでの道中で、お囃子の仲間たちがこんな事を言っていました。
「秋まつりの時にこうして歩いていると、どこからともなく金木犀の香りがしてくるけれど、今年は匂わないね」と。
過去2回のお祭りでは緊張していたせいか、私は気がつかなかったのですが、この話を聞いてなんだかいいなと思いました。
香りで記憶が蘇る『プルースト効果』ですね。
過去の特派員記事
【古本喫茶くらしのら】で、このプルースト効果についても書いています。
来年はこの道を通る時、金木犀の香りがしますように...。
11時
今宮神社表参道入り口に戻り写真撮影です。
▲麻苧町の皆さん
ベテランカメラマンさんの声かけで、素敵な写真が撮れました。
▲日吉囃子保存会のみなさん
1桁代から70代まで幅広い年齢層の囃子方です。
この後、御巡幸通過を見守り
昼食後、表参道入り口を出発し石橋町交差点に向かいます。
▲屋台の中から日吉囃子の仲間たちが見えました。
石橋町交差点できりん(彫刻屋台を方向転換すること)をかけた時の屋台の中からの風景です。
お囃子の目線はこのような感じで、周りをよく見渡す事が出来ます。
私はまだ周りを見る余裕がないので、チラッと見るくらい。
屋台の下では、麻苧町の若衆の方が頑張ってきりんをかけています。
▲麻苧町の皆さんが見えています。
石橋町の交差点からパレードの定位置に向かいます。
定位置に到着後、お囃子を止めて待機します。
待機している間、13時から市民まつりが行われ、
13時30分から出発式が行われます。
▲待機中に友達が訪ねてきてくれました。
約1時間の待機中は、いろいろな町内の彫刻屋台を見る事ができます。
14時からいよいよ屋台揃い曳きです。
麻苧町屋台は、まちの駅・新鹿沼宿から新鹿沼駅前交差点まで進みました。
この後、お囃子の演奏やパレードに集中したために写真がありませんが、YouTubeやSNSでパレードの様子が見られるかと思います。
私も観客からの目線が見たくて検索しましたが、皆さん素晴らしい映像を投稿しています。
ぜひ、探してみてください!
▲麻苧町彫刻屋台の中は大きく広いです。
2月の麻苧町彫刻屋台組み立ての際に、屋台の主軸を新しく交換したのでとても滑らかな走行でした。
それでもやはり道路の段差や、走行中の揺れはあるので、お囃子は足を踏ん張りながら叩きます。
この写真の中央は私ですが、緊張と日頃の運動不足のため、叩き終わった後に足がつってしまいました。
他のメンバーで足をつった人はいませんでしたが、来年までに体幹を鍛え運動不足解消をしなければと思いました。
▲17時パレード(彫刻屋台曳き回し)が終了
17時15分
提灯取り付け、灯り入れをしたら一斉きりんが始まります。
この場面を見ていた観客の方たちが、口を揃えて素晴らしいと感動していました。
ほのかに提灯が灯った彫刻屋台が、闇夜に一斉に回転する様子はとても幻想的です。
ぜひ夜も皆さんに見てほしいです。
17時40分
下組7町でぶっつけが終わると、
18時20分頃
花火が打ち上がりました。
鹿沼市の市の花の「さつき」の形をした花火も打ち上げられました。
▲花火と彫刻屋台
「あと数時間で秋まつりが終わってしまう」という寂しさと、
「まだぶっつけが残っている」という希望を同時に感じながら、
仲間たちと見ていました。
19時30分
蓬莱町白山神社前交差点で下組7町のぶっつけです。
麻苧町若衆の方々が、各持ち場で力を合わせてとても狭い場所に屋台を入れました。
若衆頭と若衆木頭が合図や指示を送ります。
副頭は屋台運行に支障がないように、交通整理を行います。
そこへ、掛け声と共に若衆が重さ数トンある彫刻屋台を動かします。
見事にぴったり入りました!
屋台後方にいるお囃子からの目線だと、屋台が入ってくる様子が見え、ぴったり入った瞬間は拍手が湧き起こりました。
まさに、「神業」とも言える素晴らしい屋台運行でした。
蓬莱町白山神社前交差点でぶっつけが終わると、新鹿沼駅前交差点に移動し、こちらでも下組7町でぶっつけを行います。
多くの観客が見守る中、新鹿沼駅前交差点でぶっつけを行いました。
その後は、石橋町交差点に戻って下組3町とぶっつけを行い、すべての日程が終了です!
鹿沼秋まつりが終わりを迎え、
長く伸びた人々の影もなにか寂しそうでした。
▲21時30分麻苧町屋台蔵に向かって進みます。
最後の最後まで掛け声をかけながら屋台を曳きます。
21時50分
屋台を収納して、本当に鹿沼秋まつりが終わりました。
みなさんは鹿沼秋まつりの思い出は出来ましたか?
私はお囃子として参加し、すごく楽しかった鹿沼秋まつりでした。
鹿沼秋まつり参加者の目線から記事を書きましたが、書いているうちにまたあの日の感動が蘇ってきました。
そして、歴史ある鹿沼秋まつりに仲間達と参加できる幸せを再確認しました。
また来年に向けて、お囃子の練習に打ち込んでいきたいと思います。
それでは、また!
ライター mari.mari