西沢町のお祭り「天王様」お囃子で参加してきました
みなさまこんにちは、鹿沼市魅力発信特派員のt.hirotaです!
今回は私の住んでいる南摩地区の西沢町一区の毎年恒例のお祭り、天王様にお囃子として参加してきましたので、そのお祭りの模様を紹介させていただきます!
6月~7月になるとみなさまのお住みの地域でも天王様のお祭り(もしくは天王祭)が行われているのではないでしょうか。
西沢町一区では7月に天王様のお祭りが実施されます。
西沢町一区の天王様の歴史は、西暦1761年までさかのぼります。
その頃の西沢町一区の集落は流行り病にみまわれ、さらに作物の不作にも悩まされていました。
そこで祖先が集落を救うため、霊験あらたかな八丈島の八坂神社のスサノオノミコトのご神体を迎えることにしました。
険しい旅の果て、スサノオノミコトのご神体と八坂神社の僧の像、2体を集落に迎えることになりました。
その後、流行り病は収まり、穏やかな暮らしを過ごせるようになったそうです。
八坂神社は華やかなお祭りを好むということで、ご神体を御神輿に入れてお祭りの際は、村中を1軒1軒回るようになったそうです。
それぞれの家では感謝の気持ちを込めてお囃子を奏で、穀物をお供えするようになったそうです。
300年たった今、お祭りは形を変えてきました。
今はすべての家を回ることはなく、会所ごと、8~9か所を回るようになりました。
回ったところでは、住んでいる方みんなでご神体をお迎えし、飲み物や食べ物をふるまいます。
お菓子などもふるまわれますので地域の小学生、中学生もたくさん参加します。
参加しながらお祭りの習わしを学んでいき、地域の方との交流を深めるきっかけとなります。
お祭りは町内を御神輿とお囃子で回るのですが、お囃子を行う西沢町お囃子保存会は
お祭りの1か月前から公民館に集まって練習を行っています。
私も昨年からお囃子保存会に本格的に参加しました。
昨年度は大胴(大太鼓)、今年は篠笛を担当しました。
西沢町お囃子保存会がお囃子を行うお祭りは大きく2つありまして、
1つが8月に行われる「なんま夏祭り」、もう1つが「天王様」になります。
なんま夏祭りは盆踊りの1曲だけなのですが、天王様は12曲あり、まずは曲を覚えるところからはじまります。
曲名一覧
- 道中
- 花笠
- わっしょ
- おかざき
- 古囃子
- 三編返し
- ばか囃子
- 神田
- 席上げ
- 西澤の花笠
- 矢車
- 宮入
練習ではお囃子保存会歴40年以上の先輩方から太鼓のたたき方、笛の吹き方を教えてもらいながらお祭りに備えています。
お祭りの前日には公民館にお囃子保存会、自治会、その年の会所ごとの世話方、下番で集まって太鼓の準備や御神輿の準備をして備えます。
今年は梅雨入りが遅くなった影響で梅雨が明けないうちにお祭りの開催となりました。
私もお祭り前日まで天気予報と毎日、にらめっこでした。
当日は幸いにも雨は降らず、曇りでしたので過ごしやすい気温の中、お祭りに集中することができました。
当日は朝8時ごろ、八坂神社に集合し、磯山神社の神主さんからご祈祷いただくことが始まりになります。
ご祈祷後、早速お囃子の出番になります。
お祭りのルートは、八坂神社~旧JAかみつが南摩支店~
勝願寺~
かぬま四季の里~和食処おおた~
西沢町公民館~
ファミリー会館~南摩保育園~八坂神社
というように西沢町一区を回ります。
先ほど12曲、紹介させていただきましたがいくつか演奏するタイミングが決まっている曲があります。
まず、御神輿が移動している際は「道中」を演奏します。
各会所に到着すると2~3曲ほど演奏、町に住んでいる人みんなで食べ物や飲み物をいただきながら交流を深め、落ち着いたころに2~3曲また演奏し、会所を離れながら「席上げ」を演奏します。
すべての会所を回って最後に八坂神社に戻るのですが、戻る際に「宮入り」を演奏してお祭りは終わりとなります。
一日中町内を歩き回るお祭りなので毎年、熱中症に気を付けているのですが、
今年は梅雨明け前ということもあり、1日中曇りのおかげで体調不良で離脱する人がでずお祭りを終えることができました。
おかげでこれから1年、健やかに過ごすことができそうです。
また、お祭りを通じ、地域の方々といろいろと交流を深めることができました。
コロナもあって交流が少なくなりましたが、地域の方との交流が徐々に回復しているのを肌で感じます。
来年も同じ時期にお祭りを行う予定なので、西沢町の方、また南摩地区の方は御神輿を見かけましたらお祭りの行列に交じって参加してみてください。
また、西沢町お囃子保存会は常時、会員を募集しています。
南摩中学校の卒業生でお囃子を経験していた方、南摩地区、またそれ以外の地区の方でもお囃子を体験してみたい方、ご興味ありましたら西沢町お囃子保存会、もしくは公式Instagramからご連絡ください。
ライターt.hirota