浅草から特急で1本。なぜかみんなが素通りする街「鹿沼」に、 ひとがじわじわ「沼る」理由。
浅草から特急で1本。なぜかみんなが素通りする街「鹿沼」に、
ひとがじわじわ「沼る」理由。
栃木県鹿沼市って
「栃木県にある鹿沼市って行ったことある?」。そう聞かれて、ピンとくる東京の人間はどれくらいいるだろう。日光や宇都宮の影に隠れ、東京から電車で1時間40分という好アクセスでありながら、なぜか人々がなかなか降り立たない街、栃木県鹿沼市。
そんな「知る人ぞ知る余白の街」に魅せられた人間たちが、東京都世田谷区にある「パブリコ」に大集結した。「鹿沼を訪れたことがある人・気になっている人が集まり、写真を見ながら勝手に語り合う会」。参加費500円。持ち込み自由。目の前にはキンキンに冷えた生ビール(飲み放題1,500円)。これだけで、もう最高な夜になる予感しかしない。

ぶっちゃけ、みんな何がきっかけで「鹿沼」に出会ったの?
集まったメンバーのバックグラウンドは、東京、神奈川、千葉、愛知、果ては佐賀まで驚くほどバラバラ。だけど共通しているのは、全員がどこか「鹿沼の引力」に引っ張られていることだ。まずはこの仕掛け人の一人である有馬明日香さん。都市復興の仕事をしていた彼女は、仕事の巡り合わせで鹿沼市を担当することになり、そのポテンシャルに気づいて脱サラ。なんと鹿沼でクラフトビール醸造をスタートし、現在は鹿沼市の地域おこし協力隊として街をかき回している。

そして今回のイベント、および鹿沼での様々な仕掛けのキーパーソンとなっているのが、子育て支援グループ『amigo(アミーゴ)』の代表であり、鹿沼市出身の石山恭子さんだ。彼女の存在が、東京と鹿沼を繋ぐ太い架け橋になっている。他にも、地方創生の専門家として参加したMさん(佐賀県出身)や、7月に旦那さんを連れてゴルフ&観光ツアーを勝手に計画中のKさんなど、濃いメンバーが次々に鹿沼との「縁」を語っていく。

開発されすぎていない、奪い合っていないという「贅沢」
自己紹介が済み、後半は、みんなが鹿沼で撮った写真をスライドに映しながら、「ぶっちゃけ鹿沼の何がいいの?」をディスカッション。そこで上がったリアルな声が、これまた面白い。「時間が止まっている感覚がある」「みんなが場所や利権を奪い合っていないから、動ける余白(チャンス)がある」「若者が作った尖ったおしゃれカフェや飲食店が、街にポツポツと散らばっている距離感がいい」。合理性とタイパを求め、常に何かに追われている東京の人間からすると、このバランスがたまらなく贅沢に映るのだろう。
さらにディープな情報も次々に飛び出す。高品質スピーカーを3セットも備えたミュージックバーの存在や、実は小学校のオーケストラ部やお囃子など音楽文化がめちゃくちゃ豊かなこと。天狗が祀られる御朱印発祥の地『古峯神社』の300人規模の宿泊ポテンシャルなど、鹿沼の裏の顔が次々に剥き出しになっていく。

「街おこし」なんて言葉は、ただの結果だ
夜が更けるにつれ、議論は「地域おこし」の本質へ。地域おこし協力隊という仕組みについても、「街をおこす」という抽象的な題目のためではなく、「この街で何かを始めたい人が、やりたい挑戦を最速で形にできる環境をつくるための足がかり」として向き合っていると、まっすぐに語られた。
この、綺麗事を言わずに「自分がリスクと熱量を持って楽しむ」というプレイヤーの狂気があるからこそ、人は惹きつけられ、地形や文化に惚れ、気づけば「鹿沼じゃなきゃダメだ」と通い詰めてしまうのだろう。参加者のひとりが書いてくれたブログ(こちらのnotehttps://note.com/lynxhare/n/n310c50fab749)にも、その「人との出会いによって街の景色が変わる瞬間」が綴られている。

おもしろいこと、たくさん
この熱量は、この夜だけでは終わらない。「なんか面白そう」「人生の角度をちょっとズラしてみたい」と思ったあなたのために、鹿沼の大人たちが仕掛けた直近の足跡を共有します。
【6月27日 18:00 @パブリコ】
明日香さんによるトークイベント「鹿沼で何が起きているか」。週末起業や、人生を10度ずらすための場所としての鹿沼の可能性を、本音で語り尽くした。

【7月18日、7月19日】
文化人類学者・キューバ在住経験ありの室越龍之介さんによるトーク。「自治」や「結婚制度」をテーマにした、ディープな夜になった。

【9月14日15日(1泊2日)鹿沼「小さな商い」ロケハンツアー。】
地域おこし協力隊の公式誘致企画だからこそ実現した、参加費は約1万1000円(実質宿泊費のみ)という特別プライスで調整中。ただの観光じゃなく、建築士と「化ける空き家」をガチで巡り、現地の人と本音で交わる濃密な2日間。東京で燻っているアイデアを形にしたいなら、ここが最初のロードマップになる。


これからのリアルな情報発信やゲリラ的なイベント告知は、インスタ「ローカルポート鹿沼編集室」(リンク)と公式LINE(リンク)で随時シェアしていく。スペックの綺麗事や、どこにでもあるテンプレに飽き飽きしているあなた。浅草から90分、余白だらけの鹿沼の現場で、いろんなことが、もう動いている。







